仕方がないので”濡れる”ミストノズルを試す
超音波式の霧化装置の作るミストは、ドライなミストでかなりよかったのですが、なにぶんミストの発生量が少なくて冷却用には不向きでした。
そこで、ドライなミストはあきらめて、多少濡れてもよいのでできるだけ小さなミストが出るものを試すことにしました。
ホームセンターなどにはチューブタイプがたくさん売られています。3千円くらいで4ノズルとか、結構安くで始められますね。
今回は、径の太い塩ビパイプに接続するタイプを選びます。水量が確保できることと、塩ビパイプそのものが丈夫なので、しっかりと設置できるからです。
一度設置したら、安定運用できて、安心してほったらかせることを目指します。
楽天やamazonで探していて見つけた製品の2点。
カクダイ 576-111 噴霧ノズル 送料込みで2300円くらい。
塩ビ管の内径別に品番が変わります。これは13mmのタイプです。
KGコーポレーションのミストノズル。 FLP-1N。 送料込みで950円(amazonプライム)でした。こちらも内径13mmの塩ビ管対応です。
カクダイのものと倍の価格差があります。
まずはこれらを1個ずつ注文し、どんなものか見てみることとしました。
届いた
まずは写真。
チーズさえ買い直せば、もっと太い径にも変えられます。
ノズルは真鍮製。随分しっかりしてます。
「衝撃を与えないでください」という注意書きを裏付ける通り、簡素な造りです。
前者の製品より、耐久性は劣ると思いますが、実用上問題がなければ、こちらの方が安いしいいですね。
ノズルをつまむと、グラグラしますが・・・
水道栓に接続できるよう、簡易な構成で組み立ててみました。
ネジ部にはシールを巻きましたが、堅めに押し込んだだけで、接着剤は使っていません。
実験の間だけ持てばよいです。
水道栓に接続して水を出してみた
そして、早速水栓を開けると、
FLP-1Nのノズルのキャップのような部品が吹っ飛んで、いきなり壊れました。
2枚目の写真は再現画像です。
飛んだキャップを再度くっつけて(簡単に元通りになりました)、再度開栓。
ミストに手を当ててみましたが、どちらもばっちり”濡れます”
あまりいい写真が撮れていませんでした。背景がよくなかった・・・
まとめますと、
- ミストの粒の大きさの違いはわかりません。
- ミストが拡散する角度(広がり方)は後者が大きい。
- 手をあてると、どちらもばっちり”濡れます”。
もはやどちらも、「ミストノズル」というより、「散水ノズル」と言った方が正しいかも知れません。
これを撒いているときはとても窓を開けていられないと思います。
ただ、拙宅はマンションの上層階で水圧が弱く、水滴が大きくなっているのかも知れません。
結論は、カクダイの576-111。
ドライミストによる雰囲気の冷却はあきらめ、サッシ・ガラス冷却に特化させて、一応設置を目指すことにします。
やはり、数十万円の高圧ポンプまでは手が出ません。ベランダには電気配線もありませんし。
先ほど比較した”散水”ノズルのどちらかを選びます。
- 耐久性
- 安定性
の2点で、カクダイの576-111を選ぶことにしました。
ミストの粒の大きさの違いは、正直わかりません。写真をご覧の通りです。
今回は、一度設置したら安心して放置できる安定したものを作ろうとしています。
とすると、水栓を開けばノズルがはずれることがある、というのは正直いただけないです。
将来タイマーで自動運転などさせようとしたときに、ノズルがはずれて水がボトボト落ちてました、てことになりかねません。
また、真鍮製で水栓のネジにきつく締め込むものと、プラスチックをねじ込んだものでは、丈夫さでは比較にならないでしょう。
そのかわり、価格は倍になってしまいますが、ベランダに10個も設置することはないでしょうし、その上、長期間利用することを考えると、この価格差は呑めると判断しました。
576-111を4個注文しました。日の当たるベランダに設置します。(他の塩ビパーツもいっしょに注文しました)
補足しておきますと、KGコーポレーションのものもよさがあります。
HPを見るとわかりますが、ミスト関連のいろんなバリエーションの製品が用意されています。
普通に家庭で手軽に利用するにはよいのだと思います。
次回は工事のプラニング。
ちなみに、本物の「ドライミスト」は
ドライミストはこちらの会社さんの登録商標だそうです。勝手に使って失礼しました。
こちらのページで紹介されている例を見ると、風速計・降雨センサ、温湿度計のデータを元に複数の自動弁を制御してミストを調整する、ちょっとしたシステムなんですね。
もちろん、高圧ポンプを使います。
なごミスト設計は、経産省地域新生コンソーシアム研究開発事業「ドライミスト蒸散効果によるヒートアイランド抑制システムの開発」のために組織されたコンソーシアムで得られた成果を、建築・都市空間に実現することを目的に、名古屋大学に関係するメンバーが出資して2005年5月に設立した有限会社だそうです。
こちらと、ここからたどれるHPに、ドライミストに関して豊富な情報があります。大変勉強になりました。ありがとうございます。
こちらのドライミストも、高圧ポンプを使う方式です。高圧ポンプを使わなきゃドライにはならないとあります。
事例の1つに、「ノズル3個」「使用水量0.15L/min」「使用電力量0.14kW」とあります。水量は前々回記事で試した超音波式の30倍です※。超音波式で冷やすのは大変だってことです。
※計算すりゃわかったんでしょうが、おもしろそうで欲しかったんです。超音波霧化装置が。
コメント